Sereno Odierno?

サービス業というのは本来、利用する側の満足感の対価を商売としている。
要は、利用する側が満足＆納得したら、いくらでもいいのであると考える。

サービスを何処から何処までを指すかは非常に難しい・・・

ただ、サービスを提供する側と受ける側が存在する以上
コミュニケーション力は、サービスの一部であると思う。

最近なにかにつけて通ってる病院があるのだが、ここは通常の診療については
スタッフDr.が診察するが、外科対応や重症な場合は院長が対応する。
まあ一般的といえば一般的ではあるが、意外とこれもクセモノである。

前回の小話(PART1)で書いた病院とは違って
基本的な治療方針は病院内で統一されている。なのでドクターごとに所見が
違うと言う事はあまりない。

ここの院長先生は基本的に易しくはない。
希望的観測な物言いもしない。
ただ、飼い主からの質問に対しても必ず明確に答えてくれるし、
飼い主側の考え方が間違えていたら、はっきりとそれは違うとコメントしてくれる。
決して押し付ける事のない言い方で。

要はオーナーにとっての判断材料を坦々と述べてくれる。
これは私個人にとって非常に信頼が寄せれる一つの理由だったりする。

見方を変えれば易しくないし、病院として逃げのセリフに聞こえたりするが
これは説明を受ける側の問題。要は医者と飼い主とのコミュニケーション次第で
どうにでもなると思っている。

こんな病院のあるスタッフDr.にセレを診てもらってた時のこと。
家に帰ると相棒が切れまくっていた。
どうしたのかと尋ねると、その病院のスタッフDr.の説明がなってない！と怒っていたのだ。

話しを要約すると、とある治療を施す際に、外科的手術を勧められたとの事。
しかも、選択肢はそれしかない！という言い方をされたという。
相棒は体にメスを入れる事にためらいの無い医者があまり好きではない。
特に人間と違って動物は言葉がしゃべれる訳ではなく、すべてに
おいて飼い主が判断して動物の健康を管理しなければならない。
人間だって外科的治療というのは優先順位からいくと緊急性を除いては最後なわけで
まず内科的治療から話をするのが普通だろう！という事なのである。
その考え方に、私はとても賛成でたしかにその通りだと思う。

なんだかおかしな話だと思い聞いていると、そのドクターと話をした後から
再度電話があり、院長から治療方針について説明があるので病院にきてくれと
言われたという。なんだろう？と心配しながら病院にいくことにした。

早速、院長と話をしてみるとしばらくメス入れるつもりはないよ。としょっぱなに
一言。あらら・・・どういうこと？

でよーく話を聞いてみると、要ははっきりした原因がわかないのと、べつに悪性では
ないので、この先飼い主がやきもきするくらいだったら、メスをいれてとってしまった
方が安心は安心だという事らしい。スタッフDr.も横にいながらうんうんと頷いている。

相棒のホットした顔を横目に見ながら、今回の問題を考えてみた。

要は相棒とスタッフDr.とのコミュニケーション不足だと思う。
医者が飼い主の性格や状況を見極めながら、伝える内容を調整しなかったのがいけないと思う。

医者にしてみれば、当然の事をいったまでだし、間違いではなかったと思う。
しかし「伝え方」はどうだっただろうか？「話し方」はどうだっただろうか？
相手に理解してもらえるように話してくれたのだろうか？
少なくとも相棒には伝わっていなかったようである。

獣医者の目的は病気の治療である。
ただそこにたどり着くまでの間に、動物と人間のコミュニケーションが存在する。
動物の場合は、特に日本は法の整備が甘いので、判断は必ずしも医者だけが
行うわけではない。少なくとも飼い主側が選ぶ権利はかなりの割合で存在する。

そんな中で医者といえ商売なのだから、飼い主である人間とのコミュニケーション力は
必須ではなかろうか？過剰なコミュニケーションは必要ない。
ただ、サービス業に従事している人を見習う事は必要だと思われる。・・・・

危うく、お得意客？を一人失うところでしたよ。。川口○○センターさん。